トイレ掃除に使う洗剤と言えば、酸性洗剤を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
トイレ掃除=酸性洗剤のイメージがあるのは、トイレの汚れの中でも最も落としにくい尿石を落とすのに酸性洗剤が有効だからです。
そこで今回は、トイレ掃除に酸性洗剤を使う場合のやり方をご紹介します。
なお、トイレの汚れは尿石だけではありません。
他の汚れでも酸性洗剤を使ってよいのか気になるところですが、汚れの原因に合った洗剤の選び方などを合わせて解説していきます。
トイレの掃除に酸性洗剤を使ったやり方!
準備するもの
・ブラシ
やり方
①便器の水が溜まっている部分に、酸性洗剤を入れます。
②そのまま30分ほど放置します。
③ブラシで汚れがついている部分を擦ります。
④水を流して終了です。
ポイント
酸性洗剤を使う時の注意点!
他の洗剤と混ぜない
酸性洗剤を使う時は、その洗剤だけを単独で使うようにしましょう。
アルカリ性洗剤や塩素系漂白剤などと混ぜ合わせてしまうと、有毒ガスが発生して大変危険です。
同時に使わなくても、最初に酸性洗剤を使って、その後すぐに塩素系漂白剤を使う、と言った使い方も避けて下さい。
出来れば、酸性洗剤と他の洗剤は同日に使わないようにしましょう。
素材に注意する
大理石やタイルなどは酸性洗剤がつくと変色する恐れがあります。
酸性洗剤を使う時は、使用可能の素材であることを確認して下さい。
換気をする
酸性洗剤は洗浄力が強いほど、匂いがきつくなります。
トイレは狭い個室のため、ドアを閉めて掃除をすると匂いで具合が悪くなってしまうことがあるので、必ず換気を行いながら掃除をして下さい。
皮膚や目を保護する
酸性洗剤を使って掃除をする時は、ゴム手袋や眼鏡で皮膚や目を保護するようにしましょう。
素手で扱うと皮膚について、ただれなどの炎症を起こす場合があります。
酸性洗剤がオススメの理由は?
トイレの汚れの中でも、特に落としにくいと感じるのが尿石です。
尿石は便器や壁、床などについた尿が蒸発し、尿中のカルシウムなどのミネラルが残って結晶化したものになり、固くて落としにくい汚れです。
日ごろの掃除では落とし切れず残ってしまいがちなのですが、尿石にはアンモニアが含まれているので、便器が黄ばんだり嫌な臭いがするなど、ストレスの強い汚れと言えるでしょう。
トイレ洗剤=酸性というイメージが強いのは、この尿石がアルカリ性だからです。
アルカリ性の汚れには、正反対の性質を持つ酸性の洗剤を使う必要があります。
このようなことから、トイレの掃除では酸性洗剤がお勧めなのです。
トイレ掃除には酸性とアルカリ性どっちが向いている?
トイレ掃除には、酸性そしてアルカリ性の両方の洗剤を用意しておくのがよいでしょう。
その理由は、トイレの汚れは一種類ではないため、汚れによって洗剤を使い分ける必要があるからです。
水垢や尿石、黄ばみと言ったトイレならではの汚れはアルカリ性なので、反対の性質を持つ酸性の洗剤を使うことで汚れ落ちがよくなります。
一方でカビによる黒ずみは酸性の汚れになるので、アルカリ性の洗剤を使うと汚れを落とす効果が期待できます。
逆を言えば、カビや黒ずみは酸性洗剤では落としにくくなるというわけです。
なお、毎日のちょっとした掃除(しつこい汚れがついていない状態)では、中性洗剤を使ってもOKです。
このように、トイレ掃除では日ごろの手入れは中性洗剤、尿石や黄ばみなどのしつこい汚れは酸性洗剤、カビはアルカリ性洗剤を選ぶと、汚れを落とす効果が格段にアップします。
トイレ掃除のオススメの頻度は?
便器、便座、タンク内部、床、壁、棚など、トイレの中の隅々までしっかり掃除をする頻度は週に一回がよいと言われています。
加えて、トイレを使用した後に汚れが気になったところのみをサッと拭き取るなどの、ちょっとした掃除は毎日行うのがよいでしょう。
トイレの汚れはとにかく溜めないことが一番。
「明日やろう」が「来週やろう」になり、「来月やろう」のように、先送りになってしまうと、汚れはどんどん溜まって落としにくくなってしまいます。
トイレの綺麗を保つには、『一週間に一回のしっかり掃除』と『毎日サッと掃除』の組み合わせがお勧めです。
トイレにつく汚れの種類と原因
水垢
トイレは水が流れるため、水垢がつきやすい場所です。
水垢がつく理由は、水が蒸発した後にカルシウムなどのミネラルが残り結晶化するため。
トイレの便器や壁、床は明るい色合いが多いのであまり目立ちませんが、キッチンのシンクなど暗い色の場所では白っぽく浮き上がる水垢が目立ちますよね。
トイレにも同じ汚れが付着しています。
尿石
便器に尿がついた状態で水分が蒸発し、カルシウムなどのミネラルが残って結晶化したものが尿石です。
水垢と同じ仕組みでつくものですが、尿石の場合、アンモニアが含まれているので色が黄色っぽく目立ち、なおかつ嫌な臭いがします。
特に立って用を足す男性が多いと、便器のふちや床、壁などに尿が飛び散りやすくなります。
カビ
湿気が多く、温度が高いトイレの個室でカビが発生しやすくなります。
カビが発生すると黒っぽい汚れが便器やタンク内部につきます。
トイレを汚れたままにしておくと?
トイレを汚れたままにしておくと、汚れが原因で臭いが発生し、トイレを使うたびに臭いが気になってしまいます。
また、こびりついた汚れが剥がれ落ちて、配管を詰まらせてしまうこともあります。
配管詰まり(下水詰まり)になると、修理に7,000~15,000円ほどかかってしまいます。
汚れを溜めずに掃除を行っていれば、配管が詰まってしまうほど汚れがこびりつくことはないので、トイレの汚れは気が付いたらすぐに落とすようにしましょう。
目につきにくいトイレの掃除ポイント!
便器と床の間
便器と床はしっかりと掃除していても、その間は以外と忘れがちです。
便器から伝いもれた尿がついて、尿石が臭いを発生させることがあるので、この部分も綺麗に掃除しましょう。
ウォシュレットノズル
ウォシュレットノズルは自動洗浄機能がついていますが、自動洗浄では水を流すだけなので尿石や水垢を落とすことができません。
汚れがついたままだとカビが発生することもあるので、こちらも綺麗に掃除をしましょう。
トイレクリーニングってなに?
トイレクリーニングとは、プロのハウスクリーニング業者によるトイレ掃除のことを言います。
家事代行サービスでもトイレ掃除を行っていますが、家事代行サービスはあくまでも「家事」の「代行」なので、主婦が行うトイレ掃除と内容は同じになります。
業務用の洗剤や掃除道具を持ち込んで掃除を行うわけではないので、あくまでも主婦のプロの方が行うトイレ掃除のレベルと言えるでしょう。
一方のプロのハウスクリーニング業者が行うトイレ掃除は、掃除の知識に長けた専門の人が行います。
使う洗剤や道具も業務用であることが多く、一般的に行う掃除では落とし切れないしつこい汚れも、スッキリと落とすことができます。
ただし、その分、料金は家事代行サービスよりも高めに設定されています。
まとめ
トイレ掃除を行う時は、汚れによって使う洗剤を変えるのがよいでしょう。
尿石や水垢、黄ばみには酸性洗剤、カビや黒ずみにはアルカリ性洗剤がお勧めです。
ただし、尿石とカビの両方を落としたいからと言って、酸性洗剤とアルカリ性洗剤を同時に使うのは避けて下さい。
有毒ガスが発生して危険です。
先に酸性洗剤を使い、後からアルカリ性洗剤を使えば問題がないと言われていますが、便器などに先に使った洗剤が残っている可能性もあるので、同日に酸性洗剤とアルカリ性洗剤を使わないようにするのがよいでしょう。
コメント