トイレ掃除に使う洗剤と言えば、酸性洗剤を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、汚れによってはアルカリ性洗剤を使うのがよい場合があります。
便器やタンク内部の黒ずみは、酸性洗剤を使ってもなかなか汚れを落とすことができないので、アルカリ性洗剤を使う必要があります。
そこで今回は、アルカリ性洗剤を使ったトイレ掃除のやり方やポイントを解説します。
アルカリ性洗剤を使用する時の注意や、トイレを汚れないコツなども合わせてご紹介します。
アルカリ性洗剤を使ったトイレ掃除のやり方!
準備するもの
・トイレットペーパー
やり方
・便器のふちにアルカリ性洗剤をかけます。
・便器にトイレットペーパーをしきます。
・上からさらにアルカリ性洗剤をかけます。
・3時間ほど放置した後、水を流します。
ポイント
アルカリ性洗剤を使う時の注意点は?
酸性洗剤と混ぜない
アルカリ性洗剤と酸性洗剤を混ぜると有毒ガスが発生し、大変危険です。
アルカリ性洗剤を使った時は、同じ日に酸性洗剤は使わないなど、同時に使用しないようにしましょう。
換気を行う
トイレは狭い空間のため、洗剤の臭いや成分を吸い込むことで体調不良などが起こることがあります。
窓を開ける、換気扇を回す、ドアを開けっぱなしにするなど、必ず十分な換気をして使用するようにしましょう。
素材を確認する
アルミニウムや木、畳など、素材によってアルカリ性洗剤が使えない場合があります。
便器に多く使用されている陶器は、アルカリ性洗剤を使っても問題がありませんが、棚や窓など場所によっては使用負荷の素材が使われていることもあるため、あらかじめアルカリ性洗剤の使用が可能か確認しておくのがよいでしょう。
素手で扱わない
アルカリ性洗剤は皮膚につくと肌荒れなどのトラブルの原因になります。
掃除で使う時は、必ずゴム手袋などをして行いましょう。
トイレ掃除に向いているのは酸性?アルカリ性?
トイレ掃除では、酸性、アルカリ性の両方の洗剤を使うとよいでしょう。
その理由は、汚れによって洗剤を使い分ける必要があるからです。
尿石や水垢などアルカリ性の汚れには、酸性洗剤が効果を発揮する一方で、カビなどの酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤がよく効きます。
日ごろのちょっとした汚れを落とすには中性洗剤で十分ですが、頑固な尿石やカビと言った汚れには、汚れに合った洗剤を選ぶとよいでしょう。
トイレにつくのはどんな汚れ?
トイレにつく主な汚れは次の3種類です。
尿石
尿の水分が蒸発し、カルシウムなどのミネラルが残って結晶化したものが尿石になります。
尿石は黄ばみの元になるだけではなく、長く放置すると便器などにこびりついて、軽く擦ったくらいでは落とせなくなってしまいます。
水垢
流れた水が蒸発し、カルシウムなどのミネラルが残って結晶化したものが水垢になります。
水垢は白っぽい汚れのため、便器についても目立ちませんが、雑菌が繁殖する原因になります。
カビ
湿気が多く、室温が高いトイレではカビが発生しやすくなります。
トイレの汚れの中でも目立ちやすい黒ずみは、カビが原因の汚れです。
汚れを放置するとトイレはどうなる?
汚れを放置していると、見た目の清潔感が失われるだけではなく、嫌な臭いがするようになります。
掃除の行き届いていない公衆トイレに入った時に、思わず口や鼻を塞ぎたくなるような臭いがすることがありますが、あの臭いの元は汚れを溜めたことによる尿石やカビです。
また、こびりついた汚れが配管に流れると、配管詰まりの原因になることがあります。
配管詰まりを起こした場合、修理に10,000円前後かかってしまうことあるため、汚れを放置せずにすぐに対処するようにしましょう。
トイレの掃除頻度はどのくらい?
トイレ掃除の頻度は、一週間に一回がよいでしょう。
ただし、この場合の掃除は便器を始め、床や壁、棚、タンクなどをくまなくしっかりと掃除するという意味になります。
この一週間に一回のしっかり掃除にプラスして、毎日サッと掃除を行うのが理想です。
サッと掃除ではトイレを使用した後に、汚れが気になったところや目についたところを、トイレ用クリーナーなどで軽く拭き掃除をします。
この、しっかり掃除とサッと掃除のダブル掃除の組み合わせが、トイレの汚れを溜めずに綺麗を維持することができます。
見逃しやすいトイレの汚れやすいポイント!
便器と床の隙間
床や便器を綺麗に磨き上げても、その隙間は以外と見逃してしまいがちです。
伝った尿が原因で尿石がつき、臭いの原因となっていることもあるので、この部分も忘れずに掃除をするようにしましょう。
ウォシュレットノズル
ウォシュレットノズルは自動洗浄機能がついていますが、自動洗浄では水を流すだけなのでこびりついた尿石や水垢を落とすことができません。
臭いの元となりますし、汚れがついたままだとカビが繁殖する恐れがあるため、定期的にノズルを出して掃除をするようにして下さい。
トイレを汚さないコツは?
汚れはすぐに落とす
トイレ使用後に汚れを見つけた時は、そのタイミングで汚れを落としてしまいましょう。
トイレの汚れは放置することによって、こびりついて落としにくくなってしまいます。
汚れがついた直後にすぐ落とすと、汚れが溜まらないのでこびりつきを防ぐことができます。
男性も座って用を足す
男性は立ったまま用を足す人が多いですが、便器までの距離が遠くなる分、便器に溜まった汚水が跳ね返り、床や壁、便座などに飛び散ってしまいます。
座って用を足すだけで、汚れが飛び散るのを防ぐことができます。
トイレ掃除業者の料金相場は?
長期間放置してこびりついてしまった汚れは、家庭で行う掃除ではなかなか落とし切ることができません。
そのような時は、クリーニング業者に掃除を依頼するのがよいでしょう。
業者に掃除を依頼するとなると、気になるのは料金ですが、トイレ掃除を業者に委託した場合の料金の相場は7,000~12,000円となっています。
業者によって上記の基本料金内で行われる掃除の内容や範囲が異なりますが、床、壁、便器、棚、タンク外部と言った場所は基本料金内で行われる場合が多いようです。
換気扇やタンク内部と言ったやや特殊な場所は、オプション設定をしているところが多いので、業者にトイレ掃除を依頼する時は料金だけではなく、掃除の内容や範囲を必ず確認するようにしましょう。
(料金が高い業者の場合、洗面所の掃除も基本料金に含まれていることがあります)
まとめ
トイレの掃除では酸性洗剤だけではなく、アルカリ性洗剤も必ず用意しましょう。
カビによる黒ずみは酸性洗剤では落とすことができず、アルカリ性洗剤が効果を発揮します。
なお、トイレ掃除を行う時は、酸性洗剤とアルカリ性洗剤を同時に使わないようにしましょう。
有毒ガスが発生し、大変危険です。
同じタイミングで使わなくても、酸性洗剤を使った後すぐにアルカリ性洗剤を使うと、残っていた酸性洗剤と反応してしまう可能性もあることから、できれば同日に掃除を行わない方が安心です。
長い期間放置して、こびりついてしまった汚れは家庭で行う掃除では落とし切れないことがあります。
そのような場合は、クリーニング業者に掃除を依頼するとよいでしょう。
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