追い焚き機能がついているお風呂を使っている場合、風呂釜の掃除をする必要があります。
「風呂釜はお湯を沸かすための機械なのに、どうして汚れがつくの?」と思うかも知れませんが、その構造上、追い焚きをする際に残り湯を吸い上げて温めるため、人が入った後の皮脂汚れや髪の毛、飛び散ったシャンプーやリンスなどが配管に流れ込み、少しずつたまっていってしまうのです。
配管に汚れがたまるとそこに雑菌が繁殖し、今度は雑菌が繁殖した配管を通じて、浴槽にも汚れや雑菌が流れ込んでしまいます。
お風呂掃除をしっかりしているはずなのに、お湯が臭う、お湯に汚れが浮いているなどの場合は、風呂釜が汚れている可能性があります。
お風呂は汚れを落とす場所なのに汚れがついてしまうだけでも本末転倒ですが、雑菌が含まれるお湯に浸かることで、抵抗力の低い小さなお子さんや高齢者は病気になってしまうこともあります。
このようなことから、風呂釜の掃除は必ず行いたいものですが、風呂釜掃除と言えば「ジャバ」を思い浮かべる方も多いと思います。
そこで今回は、ジャバを使った風呂釜の掃除のやり方をご紹介します。
ジャバを使ったお風呂の掃除方法とポイント!
準備するもの
やり方
①穴より5㎝ほど上まで水をためます。
②ジャバを入れ、2~3分追い焚きを行います。汚れがひどい場合は10分くらい行って下さい。
③追い焚きが終わったら、そのまま10分ほど放置します。
④排水をし、再び穴より5㎝ほど上まで水をため、5分ほど追い焚きをします。
⑤排水をして終了です。
ポイント
ジャバをお風呂掃除に使う時の注意点
一つ穴用と二つ穴用がある
風呂釜には穴が一つのものと二つのものがあり、それに応じてジャバも一つ穴用と二つ穴用があります。
一つ穴用では溶けだした髪の毛などが配管に入らないように、フィルターを付けた状態で掃除を行いますが、二つ穴用では穴に直接ジャバを注ぎこむなど、使い方が異なるので注意しましょう。
浴槽全体にまんべんなく入れる
ジャバをお湯に入れる時は、一ヵ所に入れずに浴槽全体に撒くようにして入れて下さい。
粉末が溶けやすくなります。
入浴剤入りの残り湯は使わない
入浴剤の残り湯を使うと、ジャバの成分の効果が十分に発揮されない場合があるので、ジャバを使った風呂釜掃除をする時は、入浴剤は入れないようにしましょう。
水漏れが起こることがある
配管のヒビや傷に汚れやサビなどが溜まり、一時的に水漏れが止まっている場合、ジャバによって汚れが取り除かれると水漏れが起こる可能性があります。
ジャバがない時はどうしたらいい?
年末の大掃除のタイミングや、ふと思いついた時に「そうだ、風呂釜掃除をしよう」と思うことってありますよね。
しかし、ジャバは自宅に常備している洗剤とはいい難く、掃除をする気持ちはあるのにジャバがない、という状況に結局、「また今度にしよう」とタイミングを逃してしまうケースもあると思います。
そのような時は、酸素系漂白剤を使ってみましょう。
酸素系漂白剤は洗濯や衣類のしみ抜き、トイレ掃除など色々と使えるので常備している方も多いのではないでしょうか。
使い方はジャバと同じで、残り湯などを利用して酸素系漂白剤を入れ、追い焚きをした後に2~3時間放置するだけ。
酸素系漂白剤の主成分である過炭酸ナトリウムと、ジャバの主成分の過炭酸塩には大きな違いがありませんが、ジャバには漂白活性化剤が入っている分、酸素系漂白剤よりは汚れ落ちが強いと言えます。
とは言え、定期的な手入れであれば酸素系漂白剤でも十分に効果を発揮してくれるので、洗濯やトイレ掃除などにも使える酸素系漂白剤は常備しておくとよいでしょう。
なお、酸素系漂白剤には粉末と液体の2種類があり、液体の酸素系漂白剤の主成分は過酸化水素になります。
風呂釜の掃除に酸素系漂白剤を使う時は、主成分がジャバと同じ過炭酸ナトリウム(過炭酸塩)の『粉末』の酸素系漂白剤を使うようにしましょう。
そもそもジャバは効果があるの?
浴槽の残り湯などを利用して、そこにジャバを入れて追い焚きをするだけで、手間なく簡単に風呂釜の掃除ができてしまいますが、それゆえに「ジャバは効果があるの?」と疑問に思ってしまう方も多いようです。
ジャバを使った風呂釜は、これまで一度も風呂釜掃除をしたことがなく、長い間に溜まった汚れがこびりついている場合は、汚れを完全に落とすことはできないと言われています。
なぜなら、ジャバを使っただけでは配管についた頑固な汚れまで根こそぎ落とすことは難しいからです。
しかし、プロのクリーニング業者に風呂釜掃除を頼んで綺麗になった後や、定期的に風呂釜掃除をしている場合は、ジャバでも十分に汚れを落とすことができると言われています。
ジャバは配管の汚れを成分によってある程度は、分解して落とすことができるものの、こびりついてこすり洗いが必要な汚れには対応しきれないと言うわけです。
お風呂の掃除頻度はどのくらいがベスト?
お風呂の掃除頻度の理想は毎日と言われています。
浴槽に浸かったり、頭や体を洗っていると、浴槽や壁、床などに汚れがついてしまい、放っておくとすぐにヌメリやカビが発生する原因になってしまうからです。
しかし、現実に毎日掃除をするのは面倒に感じてしまいますよね。
そこでお勧めなのは、特に汚れやすい浴槽はお風呂を上がるタイミングに、サッと掃除をする習慣を身に着けること。
この時、汚れが目についたところだけを簡単に掃除したり、掃除自体がどうしても面倒なら水きりワイパーなどで水を切っておくだけでも構いません。
その上で週に一回は壁や床などもしっかり掃除をすると、汚れが溜まってしまうことはありません。
なお、風呂釜の場合は一ヵ月に一回の頻度で掃除をするのがよいですが、夏場はシャワーしか使わない、一人暮らしで浴槽に浸かる人が少ないなどであれば、2~3ヵ月に一回の頻度でもよいでしょう。
風呂釜は使用状況や人数などに応じて、掃除の頻度を考えてもよさそうです。
風呂釜ってなに?
風呂釜とは、浴槽の水を温めてお湯にする機能を持つものを言います。
冷めてしまったお湯を「追い焚き」することができるので、人が時間をおいてお風呂に入る時にその都度お湯を入れ直さなくてもよいので経済的です。
『釜』とついているのは、昔は釜に薪をくべてお湯を沸かしていたことの名残のようです。
自宅のお風呂が風呂釜か給湯器なのかは、浴槽の壁部分に穴がついているかどうかを見ればすぐにわかります。
風呂釜のタイプによって穴が一つのものと二つのものがありますが、穴があるのは風呂釜の機能によって浴槽にお湯をためています。
一方で、給湯器でお湯をためる場合は、浴槽の壁に穴はなく、蛇口しかついてません。
まとめ
お風呂の浴槽や床、壁は綺麗でも、風呂釜が汚れていると雑菌まみれのお湯に浸かることになり、返って健康被害が懸念される場合があります。
風呂釜掃除は1ヵ月に一回~数ヵ月に一回の頻度でよいので、定期的に掃除をするようにしましょう。
その際、市販の風呂釜掃除用洗剤であるジャバを使っても良いですが、酸素系漂白剤を常備しておいて、いつでも好きなタイミングで掃除をするのがお勧めです。
酸素系漂白剤は洗濯やトイレ掃除などにも利用できるので、一つは常備しておくと面倒な掃除や楽になりますよ。
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